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糖尿病患者が運動するとインスリン感受性が改善する理由 [糖尿病]

おはようございます。
今日はなぜ、運動するとインスリン感受性の改善がみられるかについて解説します。

糖尿病の運動療法の効果として、急性効果と慢性効果があるのは先日のブログで紹介しました。
まずはその効果について詳しく説明していきます。


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急性効果:1回運動の効果について。
運動筋においては筋収縮による糖取り込み促進効果が消失した後もインスリン感受性の亢進が持続し、インスリンによる糖取り込み促進効果が増強される。
インスリン感受性に伴う耐糖能の改善は、典型的には50~85%vo2max、30~60分程度の有酸素運動を行った後に認められ、2~3日持続するそうです。

1回の運動によるインスリン感受性の改善の分子機構
・運動筋のインスリン感受性亢進は、インスリン刺激に対して、より多くのGLUT4蛋白がトランスロケーションすることによって生じる。しかしどのようなメカニズムによってこの現象が生じるのかは明らかではない。


慢性効果:運動の積み重ね(トレーニング)効果
運動によるインスリン感受性の改善には、運動を繰り返し行うことによる積み重ね(トレーニング)効果も寄与しています。
継続的な運動トレーニングによりGLUT4の総量が増加するとともに、インスリンに反応してトランスロケーションするGLUT4が増加します。
トレーニング効果はGLUT4に限定されたものではなく、インスリン受容体やIRS蛋白、PI3キナーゼなどAktなど、インスリンによる糖取り込み作用に関する物の、シグナル伝達分子の増加や活性増強も報告されています。

運動は急速にインスリン非依存性糖輸送を促進するとともに、インスリン感受性を改善させることによって、血液中から運動筋への糖取り込みを促進します。インスリン非依存性糖輸送は、インスリン抵抗性状態においても正常に作動します。
そのため、継続して運動をすることで血糖値が下がり、血管内の状態が是正され、糖毒性の状態が改善します。
注意してほしいのが、糖の取り込みを行ってくれるのは運動した筋肉のため、全身運動がより効果的であるということです。
ウォーキングが推奨されるのはこのあたりも理由があると考えます。


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