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肩関節周囲炎の病態と評価2 五十肩(frozen shoulder) [運動器]

今日は五十肩について。まずはおさらいから。

五十肩(frozen shoulder)
中高年者に明白な外傷なく生じ、強い疼痛とそれに続く関節拘縮を特徴とする一群。
病因
不明であるが、加齢による関節外軟部組織の退行変性を基盤として、組織の易損傷性および易拘縮性、治癒の遷延、関節運動の減少などが絡み合い、肩関節内外の滑膜に癒着性病変を生じ、関節拘縮を招くものと推定。


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主症状
 有痛性の拘縮
 運動痛とともに夜間痛がある
 肩関節だけでなく頚部や上肢に放散痛があることもある。
 主に腱板(rotator cuff)の退行性変化に始まり、運動による機械的刺激や血行障害が加わり疼痛を生じ、炎症反応や痛みによる筋の反射性攣縮を起こし、局所の線維化を生じ拘縮が生じる。


臨床症状
40~60歳代によくみられる。
女性にやや多い。
臨床経過
1.freezing phase
2.frozen phase
3.recovery phase


1. freezing phase

最も疼痛の強い時期
更衣、入浴、大便の始末などが困難
夜間痛のため睡眠障害をきたす
運動制限…疼痛に対する筋性防御的な要素が強い。
患者は痛みのために肩関節を内転・内旋位におき、あらゆる方向の他動運動を拒否する傾向がある。


2. frozen phase

運動制限が症状の中心
 いわゆる結髪、結帯動作の障害が明らかとなる。
 疼痛・・・freezing phaseに比べると軽く、可動域の限界に近づいたときに生じるterminal painが中心となる。


3. recovery phase

関節可動域が次第に改善する時期。
疼痛もこれに伴って軽減する。



次回は痛みの評価について。
肩関節周囲炎の患者像1
肩関節周囲炎の患者像 2 評価のポイント
肩関節周囲炎の病態と評価1 肩関節周囲炎の分類
肩関節周囲炎の病態と評価2 五十肩(frozen shoulder)
肩関節周囲炎の病態と評価3 肩の痛み
肩関節周囲炎の病態と評価4 拘縮
肩関節周囲炎の病態と評価5 腱板 関節包 腱板疎部
肩関節周囲炎の病態と評価6 烏口上腕靭帯 肩峰下滑液包 肩甲下滑液包
肩関節周囲炎の病態と評価7 筋力 まとめ


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